従来の水を用いた染色工程は、疎水性物質を染色するために、複数の添加剤が使用されますが、大量の廃棄物の排出で社会的問題になっています。そのために、環境規格(ECOTEX Standard series)適用の一環として、超臨界二酸化炭素による乾式染色方法が活発に行われています。超臨界二酸化炭素による染色方法は、分散燃料の溶解、混合物がポリエステル(Polyester)を入れた染色槽を通過、ポリエステル(Polyester)の内部構造が超臨界二酸化炭素によって膨張、織物の間を通過しながら内部に浸透して分散燃料を運搬、減圧工程のとき超臨界二酸化炭素の分散燃料に対した溶解力が減少、ポリエステルの内部から析出された大きな粒子の染料によるポリエステルの染色の順で行われます。このような超臨界染色工程は、水を使用しない乾式法で、廃棄物の発生が全くなく、経済的で環境にやさしい工程です。また、使用された二酸化炭素ガスは95%回収・再利用されるため、生産性と経済性の面で効率的です。