超臨界流体抽出は既存の蒸留技術と抽出技術の原理を利用した技術です。既存技術では難しかった異性体と熱変性混合物の分離、高分子物質の精製、天然植物からの医薬と香料のような有効成分の分離、エネルギー節約型無公害工程開発など、現在多くの分野で応用されています。
超臨界流体の溶解力を利用して物質抽出することで抽出段階と分離段階に分けられます。抽出段階では試料と超臨界流体溶媒が密接に接触するとき、溶解度の差によって試料の可溶成分が超臨界流体として溶解されます。
溶質を含んでいる超臨界流体は温度や圧力によって分離段階で溶質と分離されます。抽出段階では作業条件(温度・圧力)を調整することで超臨界流体の溶解力を変更させて試料の特定成分を選択的に抽出できます。
超臨界物質として最も多く使われている二酸化炭素は臨界条件に簡単に到達でき、医薬品、食品などを抽出するとき超臨界溶媒として適用されています。 |
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超臨界二酸化炭素抽出工程 |
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各装置の役割および二酸化炭素の相変化 |
温度 |
↓ |
- |
↑ |
一定の温度以上 |
圧力 |
- |
↑ |
↑ |
↓ |
相変化 |
液体 |
液体 |
超臨界 |
気体 |
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超臨界抽出システム の長所 |
• 低い臨界温度(31.1℃)、臨界圧力(73.8bar)
• 低い粘性、高い拡散性、強い溶媒力(高い抽出効率、速い速度)
• 人体に無害、無反応溶媒、非引火性(二酸化炭素の場合)
• 溶媒と溶質の分離が便利
• 熱に敏感な物質の処理が便利(低い温度で抽出可能)
• 温度・圧力による溶解度の調節可能(選択的分離)
• 溶媒のリサイクルで環境に優しい
• 有機溶媒を含まない製品が得られる
• 天然香が維持される
• 一般の有機溶媒より低い蒸発熱で回収エネルギーが少ない
• 比較的シンプルな工程で高純度の製品が得られる |
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応用分野 |
Application |
Company |
医薬品工業 |
酵素、ビタミンの精製と回収、動物・植物から薬効成分抽出(アルカロイド、トコペロルなど)医薬品原料の濃縮、混合物の分離と精製(グリセリド、脂肪酸、lecithin)、酵母、菌体生成物の抽出 |
食品工業 |
動物油脂の抽出(魚油、肝油)、植物油脂の抽出(大豆油、ヒマワリ油、パーム油、ココア、コーヒー)
食品の脱脂肪(揚げ物、ポテトチップ、無脂肪澱粉)、コーヒー・お茶のカフェイン除去、香辛料の抽出、Hopの抽出、植物色素の抽出、食品の脱色、脱臭、アルコール飲料の軟質
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化粧品・香料工業 |
天然香料の抽出、合成香料の分離・精製(界面活性剤、脂肪酸エステル、monoglyceride) |
化学工業 |
炭化水素の分離(脂肪と芳香族分離、Naphthene系の分離、olefinの分離、n-paraffinとiso-paraffinの分離)、有機合成原料の精製(carbonic acid、ester、adipic acid、tere-phthalic acid、caprolactam、DMP)、有機溶媒水溶液の脱水(アルコール、MEK)、共沸混合物の分離(ethanol)、希釈材として利用(重合反応、paraffinの異性化反応)、反応薬剤(低級脂肪酸塩水溶液から脂肪酸の回収)、農産物や林産物の抽出と精製(発酵原料の前処理、terpeneワックス回収)、脂肪酸の分離アルミアルキルの回収、高分子物質の分画(poly carbosilane、シリコーン油、perfluroether、halogenated carbon)、活性炭再生 |
エネルギー産業 |
石炭成分の抽出(paraffin、tar、再)、石炭液化注意抽出、石油残渣油のアスファルトや重金属の除去、原油や重質油の軽質化、Biomassアルコールの濃縮、脱水 |
その他 |
海水淡水化 |
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超臨界抽出システムの長所 |
安全性 |
• ASME(American Society of Mechanical Engineer)の圧力容器安全規定に従って設計・製作
• KGSとKOSHAの高圧容器安全規定に従って設計・製作 |
正確性 |
• 熱媒体を利用した外部ジャケットタイプで恒温維持性能向上
• 完璧な内外の断熱による温度維持
• マルチ安全装置による圧力安全性 |
ユーザーに合わせたエンジニアリング |
• 高圧維持用のクイッククランプ(Quick Clamp)方式適用
• 顧客の要求を満足させる色々なモデルと仕様の装備
• 多くの追加パーツを通して様々な目的の研究が可能
• 正確な測定方式と簡単な装備操作 |
便利なメインテナンス |
• 各種の測定器による全般的動作状態についての診断
• 簡単な組立と分解、便利なクリーニング
• 顧客サービス部による迅速な対応 |
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製品モデル |
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